住み慣れた地域・自宅で過ごす
2006年スタートの地域密着型介護サービス
2006年の介護保険改正で新しくスタートした介護サービスです。まだ認知度も低く「それってどういうもの?」と思う方も多いのではないでしょうか。
介護が必要になったら、施設と在宅で悩む方も多いはず。でも、できれば住み慣れた地域や自宅で過ごしたいもの。そんなときに利用しやすいサービスが「小規模多機能型」です。
2008年7月に開設したばかりの京都にある「ケアサポートセンター宝ヶ池」に伺いました。
※写真は、ケアサポートセンター宝ヶ池の外観 : まわりの民家と同じような雰囲気で、周辺に溶け込んでいる。
ケアサポートセンター宝ヶ池
◆小規模多機能型居宅介護とは
要介護状態になっても、住み慣れた地域や自宅での生活を、24時間体制で支える地域密着型サービスです。2006年の介護保険改正時に新しく制度化されました。
このサービスでは、事業所に登録した利用者は、通いサービスと訪問サービスと宿泊サービスを利用したいときに利用できる仕組みです。 従来は、訪問介護やデイサービス、ショートステイなどを受けようと思うと、それぞれ別々に申し込む必要がありました。 もちろんそのとき対応してくれる介護スタッフも別の人です。
小規模型では、訪問サービスの利用者が、デイサービスも受け、あるときはショートステイのように泊まることができる、しかも柔軟にサービスを利用できるという、『多機能』サービスなのです。 最大のメリットは、利用者にとって、いつも通っている事業所の顔馴染みスタッフに、必要なときに応じて、訪問・デイサービス・宿泊で、介護を受けることができるという、ことです。
利用の際には、事業所に登録してからになります。いわば会員制のようなもの。 1事業所の登録定員は25名なので、本当に地域の人のためという考え方ですね。 利用できる地域はそれぞれの事業所で決まっていますので、利用の際には確認してください。
◆京都市の北にある「ケアサポートセンター宝ヶ池」
2008年7月に開設、伺ったのは開設1ヶ月後のオープンほやほやの時期でした。隣近所の民家と全く同じといっても過言でないほどの、周辺に溶け込んだ京都らしい建物。 2階建てで、1階が小規模型(訪問介護・デイサービス・宿泊サービス)、2階が認知症対応グループホームです。
格子柄の明るい玄関を入ると、事務所がありすぐにダイニングキッチン&リビングにつながっています。 もちろんバリアフリー。 開放感のあるオープンキッチンは、少し広めなので、4,5人が台所に立っても大丈夫な様子。
訪問時は、まだ10時前でしたが、デイサービスを利用の方々と2階のグループホームの入居者が、職員と一緒にお昼ご飯の準備をスタートしていました。
デイサービスは、8:30~16:30くらいが基本ですが、家族の方の仕事の都合などに合わせて19時くらいまでは可能です。もちろん自宅送迎をしてくれます。
ほとんどの方が、認知症でおられるとのことですが、台所の様子を見ていると、まったくいつもどおり、食事の準備をしているという様子で、見事な包丁さばきです。
「お世話になりっぱなしになることほど、みじめな気持になることはない」とのお話のように、利用者の方みずから、「手伝いたい」「自分もなにかしたい」と言い始めて、おまかせしているとか。 もちろん、職員はさりげなく危険な状況にならないよう目配りしています。
このリビングのイスにも工夫が。 建築時や家具を配置するとき、過去の経験から様々な工夫をしたそうですが、実際配置してみると、イスの色が床の色と同じように見え、「これはいけない」と感じたそうです。 そこで、「イスにコントラストをつけよう」ということで、利用者の方々と一緒に作ったのが、この和風の生地のイスカバーです。 1階と2階で少し柄の違うものでした。 これも利用者の方と一緒に作るというところが、普通の家庭のようでいいですね。
この部屋は、1階の宿泊サービスのお部屋です。1階には5室の個室があります。 利用は予約制とはいえ、1室は緊急用に常にあけているそうなので、「今日は家族が急用で留守にする」などのときにも空いていればその日の利用が可能。 また、従来のショートステイは、年間30日までの利用制限がありますが、小規模型では、そういった利用制限がありません。 家族が長く留守にするときも安心してお任せできます。
1階のお風呂は、個室浴室で2室あります。ひとりずつゆっくりと入浴できるシステムです。浴室も利用者にあわせて、あとから手すりを増設したりしたそうです。 介護施設のように、「入浴は週2回」の決まりなどではなく、利用者に合わせて毎日の方もいるとか。
事務所には、消防署直結の電話がありました。 以前グループホームでの火災が大事故に至った経緯などもあり、念には念を入れて、すぐにつながる電話を設置しているそうです。赤い受話器なので、とてもわかりやすいですね。
ケアサポートセンター宝ヶ池の寺谷センター長に、お話を伺いました。
◆取材から・・・・・
グループホームや介護型の施設では、玄関に施錠をして中からは外に出られないようにしているところもあります。 これは、考え方の問題で一概に悪い良いの判断は難しいと思っています。 危険防止のためでもあります。しかし原則、行動の自由を制限するものは「拘束」にあたります。
ケアサポートセンター宝ヶ池では、小規模型もグループホームも一切施錠しているところはありませんでした。
「普通の暮らし」として、おかしくないか? が判断基準なのだそうです。職員も利用者も一緒に「暮らし」を楽しむようにしたいとおっしゃっていました。 確かに、職員の方もイキイキと働いておられますし、なにより利用者の方の表情が、とても明るくお茶目な様子で、この施設の雰囲気が十分伝わってきました。
家庭(家族と)にいると、上げ膳据え膳で終日閉じこもりに近い人もいるようです。 デイサービスに来るようになって、友達もでき、一緒に料理づくりなどもして、生活にメリハリができることで、症状が改善されたりすることがよくわかります。
また、ほとんどの方が認知症でおられるとのことですが、大切なのは「認知症ケア」を学ぶ姿勢。 介護にあたる職員は、なんでも手を出さずに見守り、「認知症や疾患」がどういう影響を与えているか判断することが大切なのだそうです。 今後超高齢化を迎え、認知症は他人事ではなくなってきます。 いずれ、親が、そして自分が行く道かもしれない、そういう時代に私たちは誰もが「認知症」を理解しなくてはいけないのだ、と実感しました
小規模多機能型サービスは、地域密着の安心サービスです。 ぜひ知っておきたい介護サービスのひとつです。
==取材協力==
医療法人 三幸会 ケアサポートセンター宝ヶ池 京都市左京区上高野薩田町11-1
概要: 小規模多機能型(登録定員25名、デイサービス定員15名、宿泊サービス5名)
グループホーム(定員9名)
費用: 小規模多機能型の利用例(1か月)
要介護2のサービス費用 17,304円、 デイサービス12回 8,400円、
訪問介護12回 不要、 宿泊5泊 25,500円 合計51,204円
グループホーム
入居時の保証金30万円、1か月の費用(30日換算)15.3万円+介護保険1割
◆医療法人 三幸会
http://www.sankokai.jp
« 一つ前のエントリーへ
|
カテゴリートップ
シニアのための資産運用や年金のことをわかりやすく解説します。
会員特典満載!団パラメンバー募集
”団パラ” ごあいさつ
編集室からのお知らせ
旅三昧・旅自慢
住み替え・ロングステイって、どうなの?
目指せ、医者いらずの健康体!
親のための介護情報
失敗しない起業講座
各種イベントのお知らせ
各種PR情報
アンケート&プレゼント
もも百歳
有料老人ホーム
百科事典
資産運用、最近のシニアの流行、健康、年金など、シニアライフを快適に過ごすための情報が満載です。
「もも百歳」2007年秋号を只今「もも」サイトにて公開中!!
→
詳しくはこちら
「有料老人ホーム百科事典」サイトにて、有料老人ホーム情報を続々登録中!!
→
詳しくはこちら
2006年版販売中
・東京23区 西エリア
・神奈川県川崎エリア