相続税の評価 土地の評価減
土地の対策
日本の相続は、その多くが土地と言われています。相続税を支払うとなると、ほとんどが土地の場合、大変です。相続する土地家屋が今住んでいる自宅だけなら? 支払えないとそれも売却しないといけないのでしょうか。。。そのような場合にも特例があります。相続税の支払いが予測され、土地が多い場合、早めに検討しておきましょう。
小規模宅地等の評価減の活用
◆土地の評価額
「相続税の計算をされるとき、土地はいくらになるの?」と不安になります。土地の評価は、目的に応じた価格が公表されています。相続税の評価は「路線価」といわれるもので、毎年8月上旬に公表されており、公示価格(毎年3月下旬の発表)のおおむね8割程度の価格といわれています。実際取引される実勢価格とは異なることもありますので、注意しておきましょう。
◆小規模宅地の評価減
亡くなった方の生活の基盤となっていた住居や事業に使っていた土地のうち、以下の部分について評価額が特例として減額されます。
1)特定居住用宅地・・・240㎡までの部分 80%
2)特定事業用宅地など・・・400㎡までの部分 80%
3)その他の宅地など・・・200㎡までの部分 50%
特例の対象となる宅地は、亡くなった人と一緒に住んでいたなど、生計を共にしていた親族で、相続開始直前まで居住用もしくは事業用として使用していたものです。
たとえば、一等地に自宅(土地と家屋)があり、土地の評価額が1億円だとすると、80%減となるので2000万円にまで下がります。非常に大きな減額ですので、相続税対策としては有効です。
ただし、上記の1~3がすべて使えるわけではありません。適用限度面積がありますので、いくつかの土地がある場合、どれを優先的に利用するか、組み合わせるかをよく考えましょう。
★特定事業用宅地の面積+特定居住用宅地の面積 × 5/3+その他の小規模宅地など
の合計が400㎡以下になるようにしなくてはいけません。
たとえば、事業用の土地200㎡を優先する場合、居住用の土地は120㎡までしか使えません。
この特例は、被相続人(亡くなった人)と生計をともにしていない場合、特定同族株式などの相続時精算課税の特例を受けている場合など、適用されないケースもります。また、ひとつの土地の上に、居住用と事業用が併設されている場合なども、ケースにより判定が異なります。事前に税理士さんなどの専門家に確認してもらいましょう。
<減額割合の一例>
◆貸家を利用した相続対策
「相続対策にアパート経営をする」といった話を聞くことがありますね。なぜ、アパート経営をすると相続対策になるのでしょう。何も利用していない土地(更地)は、相続税評価は100%です。しかし、賃貸用アパートなどを建築すると、「貸家建付地」となり、評価減となります。また、アパート建築の際に借入金(ローンなど)を利用した場合、その金額は負債となるため、相続税評価から引かれることになります。
★貸家の場合の減額 <借地権割合×借家権割合>
ただし、相続税対策のためだけに、借金をしてアパートを建てるというのは言語道断です。赤字垂れ流しの経営でしたら、なんのための対策かわかりません。事業としてきちんと採算の取れるものなのかどうかを、しっかり検討した上での対策としましょう。
もも編集室 山中由美
1995年よりシニア生活情報誌「もも百歳」編集・企画に携わる。国内外の老人ホームを300ヵ所以上訪問調査、TVやラジオ、新聞、雑誌などからの取材も多く受けている。高齢者やその家族向けの「ホーム選び」セミナーや「老後のマネープラン」についての講義・セミナーを多数開催。 1級ファイナンシャル・プランニング技能士、福祉住環境コーディネーター、NPO京都府グループホーム協議会監事、その他。
■もも百歳セミナー情報
http://www.momo100.net/column/index.html/
■blog 山中由美のここだけの話
http://momo-momo.sblo.jp/
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