~収入を調べよう~
今まで「出て行くお金」を見てきましたが、今回は大切な「入ってくるお金」を考えてみましょう。リタイアすると、ほとんどの方は『公的年金』が収入の中心となります。年金改正により、60歳からもらえた年金は、65歳からとなりました(年代により段階的な措置あり)。65歳までの雇用延長などが制定されていますが、定年後の過ごし方は人それぞれです。もし、働かないとなると65歳までの間の生活資金の問題もあります。
そもそも、年金をもらえてもまだまだ長いこの先、ちゃんと生活していけるのでしょうか。マネー講座①~⑤を振り返ると、なかなか簡単にはいかないことが伺えます・・・。
まずは年金額を知っておきましょう
公的年金は、おおよそ図のようになります。すべての人は「国民年金」に加入していることになります。会社員は、厚生年金保険をお給料から天引きされていますが、その中に国民年金も含まれています。また、学校教員や公務員などは「共済年金」になります。年金の一本化という法案も検討されていますが、様々な障害も多く実現するのは簡単ではなさそうです。
自営業の方や20歳以上の学生は、第1号被保険者となり、会社勤めの方は第2号被保険者となります。第2号の配偶者である専業主婦は第3号被保険者となり、配偶者の給料から天引きされるのではなく、厚生年金や共済組合の制度が負担しています。保険料は自分で納める必要はありません。
国民年金だけの方は、40年間保険料を納め年間で792,100円(2007年)となり、月間66,000円程度にしかなりません。厚生年金の平均額は夫婦(第2号と第3号)で23万円程度と言われ、いずれにしてもゆとりある生活には、年金だけでは厳しいのが現状です。
「自分はどれくらいの年金がもらえるのか」は、自分で計算するのは到底無理です。社会保険事務所などに問い合わせると、50歳以上の方には見込み額を教えてくれるサービスがあります。周知のとおり、現在社会保険庁は年金モンダイで混乱をきたしているので、若干時間はかかるようですが、一度確認されてみてはいかがでしょうか。また、社会保険庁のホームページから、ご自身の加入履歴などを確認できるシステムもあります。事前にIDをもらう手続きなどが必要ですが、気軽に確認できるので便利です。
これからの公的年金の課題
年金は、今後少しずつ減少していきます。ようするに「もらえる金額」が減っていきます。これはすでに年金受給をスタートしている人も、これからもらえる人も平等に減少していくことになります。上の図のように、現役時代にもらっていたお給料の59.3%程度が年金額となっていましたが、これから徐々に50.2%まで下がることになります。
反面、現役世代の保険料は増加していきます。上(下)の図のように、厚生年金はお給料から天引きされています(50%は会社負担なのでお給料からは50%が引かれています)。国民年金の方は、定額で13,300円(月額)を支払っています。これは、「もらえる額」と反対にどんどん増加。厚生年金は18.30%まで、国民年金は16,900円まで上がることになります。
しかし、これも今後の社会情勢次第では、さらに負担が重くなることも考えておかねばなりません。なんだか、自動的に収入が多くなることは難しいような気配ですね・・・。
今まで見てきましたように、現役時代のように定期的収入(年金)だけでは、生活は厳しいことがわかってきました。「預貯金の切り崩し」で赤字分を補足する必要がありますが、果たして「長生きリスク」にどこまで対応できるのでしょうか。
いずれにせよ、手持ちの資産をうまく活用して収入を増やしていく方法も考えておかねばなりません。そのためには、不足分がどれくらいになるのか、どれくらいの運用が必要なのかをチェックすることが大切です。マネー講座⑥では、収支シミュレーションでどれくらい異なってくるのかを見てみましょう。
文章:もも編集室 山中由美
1995年よりシニア生活情報誌「もも百歳」編集・企画に携わる。国内外の老人ホームを300ヵ所以上訪問調査、TVやラジオ、新聞、雑誌などからの取材も多く受けている。高齢者やその家族向けの「ホーム選び」セミナーや「老後のマネープラン」についての講義・セミナーを多数開催。 2級FP技能士、福祉住環境コーディネーター、NPO京都府グループホーム協議会監事、その他。
■もも百歳セミナー情報
http://www.momo100.net/column/index.html/
■blog 山中由美のここだけの話
http://momo-momo.sblo.jp/
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