~考えておきたい介護のリスク~
①では「長生きリスク」についてご覧いただきました。「長生きリスク」の中のひとつに「介護」「病気」というコスト負担が発生する可能性もあります。しかし、誰もが「病気」や「介護」状態になるとは限りません。できるだけ健康で最後まで生きられるような自己努力もこれからの高齢社会を乗り切るには非常に重要です。今回は、介護の原因になる疾患と介護の費用を見てみましょう。
『健康長生きでポックリいけたら』が、誰でも理想!でも現実はどうでしょうか。高齢者は、前期高齢者(65歳~74歳)と、後期高齢者(75歳以上)に分かれます。2006年のデータですが、加齢とともにどれくらい介護になる可能性があるでしょうか。
■前期高齢者(65歳~74歳)の人口は、1438万人
→そのうち介護認定者は、約68万人 (4.7%)
■後期高齢者(75歳以上)の人口は、1213万人
→そのうち介護認定者は、約358万人 (29.5%)
「高齢者」といってもお元気な方が多い現在です。空港や駅での旅行者らしき人は、高齢者が多く皆さんとてもお元気そう。もちろん誰もが要介護になるわけではありません。しかし、75歳以上になるとかなり確率が上がってきます。約3人に1人近くになりますし、もちろんさらに年齢が上がると、もっと確率は高くなるのです。「シニア世代のマネー講座①」で『長生きリスク』について触れましたが、平均余命とともに、この介護リスクも考えておかねばなりません。
要介護になる原因とは
ご覧のように、要介護認定される原因疾患としては、「脳血管性疾患」いわゆる「脳卒中」や「脳梗塞」などが25%と実に4人に1人になっています。昔は、脳卒中が日本人の死因の第一位でした。医療の発達などのおかげで、死因としては後退しましたが、反面「一命は取り留めたものの、後遺症に悩む」方が後を絶ちません。状況にもよりますが、ほとんどの方は、半身麻痺や言語障害などの後遺症が残ります。脳血管疾患の場合、ついさきほどまで普通に元気に過ごしていたのに、急に卒中を起こし病院に運ばれ、目が覚めたときには身体が動かないという急変です。ご本人はもとより、家族も驚き、その後の生活に大きく支障をきたします。
第二位の「高齢による衰弱」、第三位の「骨折、転倒」とあわせ、上位3位は実はご自身の体調管理、健康管理によっても大きく左右されます。日ごろから食生活の改善、適度な運動など、健康に留意した生活を心がけることにより、「要介護になる確率」もずいぶん変わってくることがおわかりでしょうか。
さて、では「要介護」になった場合の費用を考えてみましょう。現在は「公的介護保険」を利用すると「1割負担」で各種サービスが受けられます。しかし、これは各要介護度によって限度額が定められています。人にもよりますが、要支援~要介護2か3くらいまでは、なんとか在宅でもヘルパーさんに来ていただきながら頑張れるかもしれませんが、要介護4、5と重くなれば、なかなか家族だけでも難しくなってきます。
上の図は、要介護5の方の在宅介護サービスを利用した例です。早朝と夜に「巡回型介護」を利用、問介護サービスを週5日利用、訪問入浴、訪問リハビリを週1回ずつ利用、訪問看護を週2回利用、これでおおよそ介護保険1割負担分の限度となります。
巡回型介護は、1回おおよそ30分程度、訪問介護は1回約30分~1時間、その他もおおよそ30分程度となっています。そうしますと、単純計算すると1日に2時間程度のサービスとなります。しかし、ほぼ寝たきりの方の介護は、とうていこれだけでは足りなくなり、家族の介護、もしくは全額負担による介護サービスを利用せねばなりません。
この例の要介護5の場合、介護保険1割負担の限度額は月間379,800円(地域によって若干差があります)。その1割ですので37,890円です。しかし、1日2時間程度。倍のサービスを利用しようとする(1日4時間程度)この1割負担の37,890円に全額負担の379,800円をたして約40万円近くの金額になってくるのです。
現在介護保険は1割負担ですが、どの自治体も財源は非常に厳しい状況。医療保険同様に今後2割、3割になっていく可能性は少なくはありません。「介護の費用」は、これからの高齢社会で益々負担が増えていきます。できるだけ、介護にならないよう心身の状況に気をつけることがまずは第一。そして、万が一のときに備えた費用を確保しておくことも大切です。
文章:もも編集室 山中由美
1995年よりシニア生活情報誌「もも百歳」編集・企画に携わる。国内外の老人ホームを300ヵ所以上訪問調査、TVやラジオ、新聞、雑誌などからの取材も多く受けている。高齢者やその家族向けの「ホーム選び」セミナーや「老後のマネープラン」についての講義・セミナーを多数開催。 2級FP技能士、福祉住環境コーディネーター、NPO京都府グループホーム協議会監事、その他。
■もも百歳セミナー情報
http://www.momo100.net/column/index.html/
■blog 山中由美のここだけの話
http://momo-momo.sblo.jp/
« 一つ前のエントリーへ
|
カテゴリートップ
|
次のエントリーへ »
シニアのための資産運用や年金のことをわかりやすく解説します。
会員特典満載!団パラメンバー募集
”団パラ” ごあいさつ
編集室からのお知らせ
旅三昧・旅自慢
住み替え・ロングステイって、どうなの?
目指せ、医者いらずの健康体!
親のための介護情報
失敗しない起業講座
各種イベントのお知らせ
各種PR情報
アンケート&プレゼント
もも百歳
有料老人ホーム
百科事典
資産運用、最近のシニアの流行、健康、年金など、シニアライフを快適に過ごすための情報が満載です。
「もも百歳」2007年秋号を只今「もも」サイトにて公開中!!
→
詳しくはこちら
「有料老人ホーム百科事典」サイトにて、有料老人ホーム情報を続々登録中!!
→
詳しくはこちら
2006年版販売中
・東京23区 西エリア
・神奈川県川崎エリア